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三隅発電所・SLやまぐち(2016.10)

現地指導(山陽) 現地指導(山陰)

この日は浜田から岡見→益田→津和野を経由して新山口に向かいました。3日連続で始発から行動開始してきたので、この日は特に急ぐ用事もないのでチェックアウト時間ギリギリまで寝ていました。この日のテーマは石炭です。

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岡見駅にて途中下車。岡見駅は駅前に小さな集落があるだけ(1kmほど内陸が中心街らしい)の無人駅ですが、途中下車の目的は中国電力三隅発電所を訪れることです。三隅発電所は日本の石炭発電所のなかで最も出力が大きな発電設備の一つで100万kWの出力を誇ります。

石炭発電の利点は下記のとおりです。

  • 価格が安定している
  • 産出地が中近東に偏らない
  • 推定埋蔵量が多い 

石炭を燃やすと黒い煙が出るイメージが一般的ですが、硫黄酸化物・窒素酸化物・黒煙の原因となる煤塵が発生してしまいますが、今日の発電所は環境対策を徹底することにより煙が見た目では分かりません。

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宇部興産伊佐セメント工場と三隅発電所は密接な関わりがあり、1998~2014年まで宇部興産伊佐セメント工場より炭酸カルシウムを受け入れフライアッシュを送り返す鉄道貨物がありました。先述の通り石炭を燃焼させることにより発生する有害物質を取り除くため、今日の排煙設備には脱硫の工程が追加されています。その脱硫の原料は石灰石を細かく砕いた炭酸カルシウムで、セメントを製造する過程で発生します。

石炭を燃焼させることによりフライアッシュと呼ばれる非結晶の二酸化ケイ素を主成分とした微細な灰が発生します。そのフライアッシュをセメントに混ぜてコンクリートを生成すると、下記のような優れたコンクリートとなります。

  • 長期強度が大きい(*初期強度が小さい欠点がある)
  • 流動性があり単位水量を削減できる
  • 水和熱が小さい
  • 水密性が高い
  • 科学抵抗性が大きい
  • 乾燥収縮が小さい

*フライアッシュは石炭だけでなく石油による火力発電所でも発生します 

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 その後はSLやまぐちにて新山口へ。往路の津和野行きは満席でしたが、復路は7割程度の乗車率でした。

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SLの煙についてですが、近年の復活運転においては、ある程度は煙がハッキリ分からないと見栄えが悪いとの理由で黒煙を出していますが、基本的には黒煙は出ません。黒煙が出るときは不完全燃焼している時か燃料の石炭の質が悪い時になります。文化財に近いものなので良質な石炭が用いられているので基本的には黒煙が出ないのですが、一時的に重油併燃装置によって燃焼室へ重油を流し込むことで敢えて黒煙を発生させています。

*本来の重油併燃装置は適量の重油を火室に流し込むことにより、石炭の発熱量を増やして燃焼効率を高めるために用います。

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